海外勤務のすすめ、J太郎です。

今回はアジアの大都市「香港」の赴任経験者インタビュー記事です。

前回はアメリカ(ミシガン州)在住の駐在者のRYUさんにインタビューしたのですが、実はこのRYUさん、過去に香港にも駐在していた経験があります。今回は、「香港での仕事、生活」について、改めてRYUさんにインタビューをしました。これから赴任される方だけでなく、香港に出張に行く人にも是非読んでいただきたい内容です。それでは、インタビューをどうぞ!

Q.日本からの出張者に多いトラブルを教えてください。

香港及び中国華南地区は湿度の高い国ですので、特に雨季などは食事や湿度による体調管理に気をつけて下さい。ローカルのレストランでの生ものや生水の飲食は避け、ホテルでも睡眠の際には必ず除湿機をしっかりと作動させて湿度管理をした方が無難です。湿度が高すぎると体調を崩す方も多いので、特に気候に慣れていない出張者の方は注意して過ごすようにして下さい。

誰も知らないローカルのレストランへのチャレンジもしない方が無難です。香港は中国に比べると衛生管理が行き届いているとは言え、日本と比較すると雲泥の差なので、同じ感覚でいてはいけません。特に古い油に当たってしまうと嘔吐や下痢が止まらず、それこそ仕事どころではなくなるので注意して下さい。

また特に中国ではひったくりやスリに注意してください。以前はシンセンなどで、路地裏に入ると青龍刀を持って追いかけられた、路上で毒入り注射を刺され麻痺している間に金銭を奪われた、という話を聞いたものですが、最近はそこまでの話は聞かなくなりました。とは言え、盗みのプロが猛烈に混雑している雑踏の中でひしめいておりますので、貴重品は常に身につけるようにしてください。ズボンの後ろのポケットに財布を入れていたところ、ポケットの下が刃物で切られ、スられていた、という事件もよく発生します。

Q.現地スタッフのオペレーションで気を付けている点はありますか?

難しいところなのですが、香港人と中国人は互いにいがみあっているような部分があります。そのため、それぞれ相手の悪口を言う場面によく遭遇しますが、あくまで中立の立場でいるようにしてください。意外にもビジネスで関わる中国人の方々は親日の方が多いです。また香港はほぼ100%親日と言って良いほどです。ただし、親友と呼べるような仲間になるまでは、戦争の話などは避けた方が無難です。

また彼らと意思疎通を図るには香港であれば基本英語か通訳通した日本語、中国であれば中国語か通訳通した日本語になります。最近、香港、中国共に日本語を話せる方々が増えていますので、日本語同士の会話も増えると思いますが、ビジネスでは必ずメールや文書など、形に残るものを残して仕事を進めるようにして下さい。トラブルが生じた際には往々にして言った言わないの話に発展することがあります。後になってそんな話はしていなかった、聞いていなかった、と言われて涙を飲んだ経験が何度もあります。

Q.中国でのビジネスでの驚き、日本とのギャップを教えてください。

少し失礼な言い方になるかもしれませんが、「いい加減な部分がかなり多い」ということに驚かされます。例えば時間や納期の約束は簡単に破られますし、問い詰めても様々な言い訳をされて、自分の非を認めないようなところがあります。また、社内においても、特に香港などでは欧米の影響もあるのか、仕事に対してかなりドライです。ローカルスタッフは仕事ができない上司や理不尽な上司には基本従いません。日本でよくある、たまには一緒に飲みに行って飲みにケーションでなあなあにする、というパターンはあまり通用しません。また、名の通った会社でも、会社同士の規定で決められている支払い期日などが守られない時がある、など日本では考えられないことも起きます。

Q.危険な目に遭った体験談があればお聞かせください。

香港で危険な目にあったことはありませんが、中国のシンセンより少し北の東莞市にて危険な目にあったことがあります。いずれもタクシー乗車中での出来事で、一度目は運転手が高速道路を運転中に居眠りをしており、気付いてたたき起こして事故を免れたこと、二度目は同じく高速道路で前を走る車の荷台から木材が落ちてきて衝突し、車が大破してしまったことです。幸い私は少しの入院で済みましたが運転手は死亡してしまいました。中国ではタクシーを使用するよりも、会社と契約している車、もしくは仕入先/客先に頼んで車をアレンジしての移動が好ましいです。地元のタクシーを使用しての長時間移動は運転手の質にもよりますが、かなりの危険を伴いますので注意が必要です。

また、シンセンでは街中で通話中に携帯電話を突然ひったくられ、取り戻そうと追いかけたところ、路地に逃げ込まれて、そこで逆に泥棒集団に取り囲まれ必死で逃げたという経験もあります。

Q.日頃気を付けている点や安全対策を教えてください。

基本はとにかく「危ないと言われている所に近付かないこと」また「調子に乗った行動をしないこと」です。貴重品は常に身に付けるなど、は日本国内にいても同じであると思いますが、全く無防備に金品をさらけ出して街中を歩いたり、酔っ払って羽目を外したりしないようにしてください。一般的に駐在員が住むマンションのセキュリティはしっかりとしておりますが、見知らぬ人が訪問してきても不用意にドアを開けたりしないよう注意してください。住み込み、通い共にメイドさんを雇う日本人駐在員も数多くいますが、自宅には貴重品や多額の現金などは目の付くところに置かないようにしてください。

Q.夜の店でのトラブルなどの話を聞いたことはありますか?

中国華南地区は売春への取り締まりが非常に厳しくなり、中国国内でも特に厳しい地域となっております。そのため、数年前と同じ感覚でホテルのカラオケ店のホステスや部屋に来てもらうマッサージ師との売春行為はほとんど見られなくなりました。万が一そのようなサービスをあてがわれてきたら、丁重に断るようにしてください。最悪のケースとして部屋で一緒にいるときに警察が乗り込んできて逮捕されることもあります。また、警察ではなくても、サービス嬢とグルになった輩に乗り込まれて襲われる可能性もあります。香港も売春は基本的に犯罪なのですが、法の目をかいくぐったサービスが多々ございますので、現地の方々の情報網を選びながら慎重に行動して下さい。

Q.子供の学校や塾、教育はどのようなパターンが一般的ですか?

一般的な駐在員の家庭では、小学校低学年までは香港日本人学校へ通わせ、高学年から駿台などの塾にも通わせます。また、お金に余裕のあり、英語の教育に熱心なご家庭では、日本人学校には通わせずカナダ系のインターナショナルスクールに通わせていることが多いです。一般的には駐在員に対し会社が日本人学校の費用は負担してくれますが、インターナショナルスクールへの負担は認められていないことが多いです。

Q.休日の過ごし方について、アドバイスはありますか?

駐在者は土日ともなれば、家族と一緒にショッピング、外食へ出かけます。また、多くの日本人サークル(スポーツ、文化系、趣味の集まり、様々)があり、家族ぐるみで集まりやイベントが多数行われているので、そのような会合で過ごすことも多いと思います。また、特に駐在員は中国側ではゴルフが盛んで、毎週のようにゴルフに行かれる方々もよく見かけます。連休は近場の国々のリゾートに旅行する家族が多いです。香港からは飛行機で数時間の距離で周辺アジアのリゾートにすぐに行けるため、香港在住者は大変なメリットがあります。

また、おすすめスポットとしては、華南地区限定ということになってしまいますが、一度広州動物園に行くことをお勧め致します。ここの動物園推奨のホテルでは、中庭でホワイトタイガーを飼育しており、食事をしながらホワイトタイガーを鑑賞することができます。また、動物園の傍で、サーカスをやっており(かなり規模が大きい)こちらも人気の見ものとなっております。

Q.その他、現地に来る駐在者へのアドバイスがあればお願いします。

香港(中国も大部分)はもはや文化的にも生活レベルも日本とほとんど変わらず、駐在員が住む都心部はサービスが集中しているため、日本よりもむしろ便利で住みやすいところです。何も気構えずに渡航しても家族で全く問題なく暮らして行けるので、是非とも駐在にはお勧めです。私は最初の赴任地が香港で、現在米国に赴任しておりますが、香港とは暮らしやすさの面で天地の差があります。それほど香港の駐在は素晴らしいものですので、機会があれば是非とも香港での新天地にチャレンジしてみて下さい。

いかがでしたか?香港赴任、出張の参考になれば幸いです。

RYUさん、ありがとうございました!

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